X100Vで約3000枚の撮影をした感想と作例(その2)

引き続きX100Vの作例です。

前回は小物がメインだったので、今回は風景の写真を紹介していきます。

 

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絞り:F2/シャッタースピード:1/400秒 / ISO:160/ フィルムシミュレーション:Classic Negative

枝の立体感が素晴らしい。

F2でも頭上の木の枝の手前にピントを合わせると、奥の枝がほど良くボケてこの様な立体感のある写真が撮れます。

F2で撮れる理由はカメラ内蔵NDフィルタを使用しているからです。

※NDフィルタとはサングラスの様に光の量を減らすもので、これを使うことでF値を上げる(絞る)ことなく光の量が減らせる為、明るい場所でもボケのある開放で撮る事が出来ます

 

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絞り:F3.2/シャッタースピード:1/800秒 / ISO:800/ フィルムシミュレーション:Classic Negative

F3.2まで絞ると奥の雲のボケもほど良く締まっているのが分かるかと思います。

そしてなんといってもClassic Negativeの青の色味のフィルム感がいい感じです。

 

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絞り:F2/シャッタースピード:1/4000秒 / ISO:160/ フィルムシミュレーション:Classic Negative

換算35mmの画角はこの様に寄るとパースが効いて広角っぽい写真も撮れます。

Classic Negativeはサビや柵もよりノスタルジックにな色になっていいですね。

 

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絞り:F2.8/シャッタースピード:1/250秒 / ISO:800/ フィルムシミュレーション:Classic Negative

雨上がりの路面や山の水蒸気、針葉樹の葉のまでもがちゃんと撮れています。

 

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絞り:F4/シャッタースピード:1/400秒 / ISO:800/ フィルムシミュレーション:Classic Negative

雨の降る朝の白川郷

Classic Negativeは明度の高い部分はより白色に近い色になる為、白飛びするギリギリまで絞って撮影。

コントラストが低くなるという特徴もあるので、暗部が黒潰れすることなく、全体的に引き締まった感じの写真が撮れます。

撮って出しでこういう写真が撮れるのは現状ではX100VとXPro-3くらいかも知れませんね。

 

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絞り:F2/シャッタースピード:5秒 / ISO:3200/ フィルムシミュレーション:Velvia

続いては星空の撮影。

星空を撮影するつもりは無かったのですが、満天の星空を写真でも残したくなり挑戦。

換算35mmの画角だと少し狭いのと、三脚無しの条件ではこれくらいが限界でした。

機会があれば三脚を用意してリベンジしたいと思います。

 

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絞り:F2/シャッタースピード:1/50秒 / ISO:800/ フィルムシミュレーション:Classic Negative

夜間の白色電球に照らされたポスト。

数種の木のそれぞれの質感がちゃんと見て取れます。

 

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絞り:F2/シャッタースピード:1/80秒 / ISO:800/ フィルムシミュレーション:Classic Negative

ギリギリまでシャッタースピードを落として絞り開放で撮影。

1階の囲炉裏から上がってきた煙が溜まっている2階の空気までも撮影出来たような気がします。

木の艶も白飛びせず、ピント面はシャープでちゃんと木目まで分かります。

 

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絞り:F2.2/シャッタースピード:1/800秒 / ISO:800/ フィルムシミュレーション:Classic Negative

 

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絞り:F2.2/シャッタースピード:1/1600秒 / ISO:800/ フィルムシミュレーション:Classic Negative

F値は1段だけ絞りF2.2でピント面は手前の電柱だが、デジタルテレコン(換算70mm)を使用しているので奥の船がボケ過ぎることが無く自然なボケとなっています。

 

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絞り:F2/シャッタースピード:1/125秒 / ISO:160/ フィルムシミュレーション:Classic Negative

ピント面を手前にしてデジタルテレコンを使わずに(換算35mm)撮影すると普通は奥の方はこの様にボケます。

 

 

Velviaの作例】

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絞り:F4.5/シャッタースピード:1/800秒 / ISO:800/ フィルムシミュレーション:Velvia

続いてはVelviaの作例です。

夕暮れ時の駅前を撮影。

Velviaのカラー+4で撮影しました。(カラーやシャープネスの設定については別の記事で紹介します)

換算35mmはそこそこ広角に撮れるので、駅前等もこの様に撮れます。

 

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絞り:F2/シャッタースピード:1/800秒 / ISO:160/ フィルムシミュレーション:Velvia

今までのClassic Negativeと異なり、この様なビビッドな写真も撮れます。

また、デジタルテレコンを使用してマクロレンズの様や写真が撮れるという例でもあります。

中央下部の玉ボケが綺麗ですね。

 

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絞り:F2/シャッタースピード:1/1000秒 / ISO:160/ フィルムシミュレーション:Velvia

少し背景のボケが煩い様に感じますが、オールドレンズの様な味があるとも言えます。

写真中央から下部にかけての階調や、暗部の樹皮の質感もちゃんと撮れているのが分かるかと思います。

 

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絞り:F2/シャッタースピード:1/200秒 / ISO:800/ フィルムシミュレーション:Velvia

某二段トンネル。

差し込んだ光が照らす地面や壁の明るさと、蛍光灯が照らす壁の光の違いや、照り返しによる天井の明るさがちゃんとそれぞれ異なって撮れています。

 

今回紹介したフィルムシミュレーションはClassic NegativeとVelviaだけですが、全部で17種類(モノクロのカラーフィルタ6種含む)もあります。

フィルムシミュレーションの使い分けや、デジタルテレコンの使用の有無だけでも様々な作風の写真が撮れることが分かって頂けたら嬉しいです。

 

カメラ本体の操作感についてはまた別の記事にまとめたいと思います。

X100Vで約3000枚の撮影をした感想と作例(その1)

X100Vが手元に届いたのが2/28なので、本日で約2ヵ月弱となりました。

その間の撮影枚数は2741枚。

 

メイン機はX-Pro2ですが、コンパクト(X-Pro2と比較して)な為、高頻度で使っています。

今回は簡単な感想を作例を交えてX100Vの魅力を紹介していこうと思います。

 

X-Pro2やX100Fとの比較もしたいのですが、それはまた別の記事で。

 

 

参考までにSSやF値、ISOを写真の下に載せています。

写真に詳しい方は違和感があるかも知れませんが、絞りを解放で撮る事が多く、カメラ内蔵NDフィルタを多用している為、その様な数値になっています。

 

長くなりましたが以下、全て撮って出しです。

※撮って出しとはカメラで撮影したままの写真ということです

 (撮影した写真をPCに取り込んで色合いを変えたりすることを"現像"と言います。)

 

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絞り:F2 / シャッタースピード:1/160秒 / ISO:160 / フィルムシミュレーション:PRO Neg.Hi

記念すべき1枚目の写真。

カメラの設定が終わり、被写体が丁度目の前にあったので撮影。

柔らかなボケと自然な色合いから、料理の食感までイメージ出来てしまう気がする。

換算35mmの画角は食べ物を撮るのに丁度良いのでブロガーさんにはオススメです。

 

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 絞り:F2 / シャッタースピード:1/1600秒 / ISO:800 / フィルムシミュレーション:Classic Negative

1枚目は換算35mm。2枚目はデジタルテレコン50mmを使用。

新設計のレンズによりピント面はかなりシャープで、たい焼きの表面の質感が素晴らしい。

ボケも自然。

デジタルテレコンを多用する為、以降の写真では使用の有無は省略します。

 

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絞り:F2 / シャッタースピード:1/200秒 / ISO:800 / フィルムシミュレーション:Classic Negative

またしても食べ物。

粉チーズの質感やスパゲッティの表面の質感まで細かく撮れている。

撮影条件は異なれど、安定して美味しそうに撮れているのが分かるかと思います。

 

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絞り:F2 / シャッタースピード:1/160秒 / ISO:1250/ フィルムシミュレーション:Classic Negative

 

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絞り:F2 / シャッタースピード:1/100秒 / ISO:800/ フィルムシミュレーション:Classic Negative

続いて小物の写真です。

陶器やチタンの質感が見て取れるかと思います。

 

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絞り:F2 / シャッタースピード:1/100秒 / ISO:800/ フィルムシミュレーション:Velvia

 

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絞り:F2 / シャッタースピード:1/125秒 / ISO:800/ フィルムシミュレーション:Classic Negative

 

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絞り:F2 / シャッタースピード:1/250秒 / ISO:800/ フィルムシミュレーション:Classic Negative

換算35mmは喫茶店等で小物や食べ物を撮るのに丁度いい画角だと改めて実感しました。

接写の写真は後で紹介しますがもっと寄る事も出来ます。

 

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絞り:F2.8/シャッタースピード:1/1600秒 / ISO:800/ フィルムシミュレーション:Classic Negative

 

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絞り:F2 / シャッタースピード:1/320秒 / ISO:800/ フィルムシミュレーション:Classic Negative

 

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絞り:F2/シャッタースピード:1/1000秒 / ISO:160/ フィルムシミュレーション:Classic Negative

続いては花の写真。

1枚目の様に換算35mmで広角気味に全体を写すも良し、2、3枚目の様にデジタルテレコンを使い中望遠で撮っても良しという感じです。

フィルムシミュレーションのClassic Negativeとカラークロームエフェクトの効果でフィルムとデジタルの良い所取りの色合いの写真になりました。

RAW撮影をして、家に帰りPCで現像してもこの様な色合いに出来るのでしょうが、カメラ側の設定のみで自由に決められるので、撮影していてとても楽しいです。

 

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絞り:F3.2/シャッタースピード:1/640秒 / ISO:800/ フィルムシミュレーション:Velvia

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絞り:F3.2/シャッタースピード:1/640秒 / ISO:800/ フィルムシミュレーション:Velvia

浜辺にて見つけたヤドカリを接写。

公式の仕様だと約10cmまで接写可能との事で、この写真もそれくらい近付き、尚且つデジタルテレコンを使用。

咄嗟に撮った為ピントの確認は出来なかったが、AFが改善されているのか欲しい所にピントが合ってくれました。

 

ざっくりですが、X100Vの作例を紹介しました。

X100Vのレビューを見ていると、Classic Negativeの作例を多く見かけましたが、割りとフィルム風に撮っている方が多い印象を受けましたので、フィルム風に寄り過ぎていない写真をメインに紹介していきました。

X100V購入の参考になれば嬉しいです。

風景の写真やフィルムシミュレーションの話、カメラ本体の操作感等は次回の記事に書いていこうと思います。

ここまで読んで頂きありがとうございました。